「お疲れさん。」
サバゲー後は恒例でスーパー銭湯につかって汚れを落とし、そこで生ビールで乾杯。
「いやーお疲れさん。久々の夜戦は新鮮だねえ。」
と所長は顔を上気させて楽しそう。
「せっかくだから、今度の夜戦のために暗視鏡を買っておこうかと思って。」
と、サバゲーグッズの話に展開していく。こりゃ話が長くなりそうだなと話題を変えてみる。
「そういえば、所長あれから俺のできそうな仕事はないですかねえ。しばらく暇なんでよ。」
グッズの話ができなくて残念そうだが、こっちの話にのってくれた。
「そうだなあ。今のところ、特にないけど。あ、そうだ昨日来ていた案件、順平くんにお願いしなけりゃと思ってたんだよ。つまんない案件かもしれないけど、明日暇だった事務所においでよ」
「じゃ明日行きますね。どんな案件ですか?」
「この前解決してもらった隠し撮りビデオと同じ依頼者からで、うーん詳しい話は明日と言うことで。そうそう、さっきに話だけど、オークションに暗視スコープの掘り出し物が出品されててさあ。どうやら米軍の放出品らしいんだよね。」
とグッズの話に戻ってしまった。
話は長そうだ。順平は生ビールをクピッと飲んだ。
「机の上に依頼書があるから見ておいてくれ。」
と、所長が机の上を指しながら言った。
サバゲーの翌日、朝から事務所に行くとソファーに所長が寝ていた。
二日酔いなのか気分が悪そうだ。
「Webサイトがらみだから、順平くん担当で良いだろ?報酬はまた相談するから、今はそっとしておいてくれ」
と言って、頭から毛布をかぶってしまった。
しょうがないなあ。と思いながらも、依頼に興味があったので早速、依頼書を見てみる。
「あら、順平くんこんにちは」
奥から江島さんが出てきた。
「ちょっと聞いてよ。昨日大変だったんだから。」
近所の話好きなおばちゃん状態で江島さんが近づいてきた。
「順平くんが帰ってから、私が助っ人してあげた電電探偵事務所の面々がやってきて、本当の決着付けるんだってジガーバーに行って、ウォッカのショット対決だって。で、たった15杯目でこの有様よ。まったくもう。その続きは、私が20杯ほどで、後の全員が倒れたから、うちの事務所の勝ちだけどね。」
で、そんなに飲んで江島さんは、何ともないのか?不死身の肝臓だ。
「その後、帰りはタクシーに連れ込むのをバーテンダーさんに手伝ってもらったり、事務所まで運ぶのをタクシーの運転手さんに手伝ってもらったりで大騒ぎだったのよ。まったく。」
話が止まらなさそうだったので、依頼書を見せて強引にブレイク。
「ごめん、今日はこの件なんだ」
「あ、依頼の件ね。ごめんごめん。私も依頼者から一緒だったから説明してあげるわ。」
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