まだいるかなと心配しつつ、事務所に行くとまだ電気がついていた。
「ちーす、今晩は。遅くまでがんばってるね。」
「あら順平くん。ようやく来たわね。今日もまたくるかもって待ってたの。もうすぐ帰るわ。」
あれ?俺より年下なのに、くんづけか?まあ、可愛いからいいか。
「そういえば、所長は?」
「今日も例のマンションで情報収集。今晩はきっと泊まりね。後で夜食届けに行くから一緒に行く?」
「ああ、いいよ」
「じゃちょっと待ってて着替えてくるから」
と、江島さんは立ち上がると、更衣室兼倉庫に行った。
さて、今のうちに買ってきたSDマイクロカードをセットしとこう。SDカードも安くなったもんだね。
近所の電気屋でもバルク品なら2GBで500円以下で買えちゃうもんねえ。
また、このUSBのカードリーダが小っちゃくて良い。
USBのコネクタ部分にSDマイクロカードを入れる構造になっていて、使いづらいけど、本体の大きさがコネクタ部分の1/3ぐらいしかないから、PCにつけっぱなしでも気にならない。
早速つけて、認識したか確認。オッケー認識した。
ついでだからバックアップソフトも入れとこ。
SDカードは、試してみて使えれば 安いメーカーがいいね。 | 出し入れは不便だけど ノートPCに着けっぱなしで 使うにはこれが便利。 |
「お待たせ、順平くん。じゃ行こっか?」
夏らしい、サラッとしたライトブラウンのワンピースにショルダーバッグを抱えて江島さんがやってきた。
「せっかくだから、買い出しも付き合ってくれる?」
「ああ、いいよ。」
「飲み物、重いから助かるう。」
なんだよ、俺は荷物持ちか?
早速PCを片づけて、事務所を出ると、戸締りをした彼女も事務所から出てきた。
鍵をかける後ろ姿に見とれてたら。
「どしたの?早く行こ?」
と軽く微笑むと階段を下りて行った。ドキっとした俺もあわてて後を追う。
A・I・C レーヨン切り替えワンピース
江島さん本日の私服。
近所のスーパーに向かう。最近、彼女はこのスーパーにはまっているらしい。
俺もお金に困った時は、ここの激安弁当で食いつないでいる。
カートを押している彼女の後ろをついて歩く。
「順平くんこんなの食べれる?」
と中華の総菜を幾つか持って聞いてきた。
「好き嫌い無いんで、何でも大丈夫です。」
持っていた総菜を彼女がカゴに入れる。
ああ、なんか新婚さんみたい。勝手に喜んでいる。
食べものとお茶や缶コーヒーなどを適当に買って、
「あそうそう、あれもいるわね」
と言いながら、彼女は、化粧品をカゴ入れ、花火、ビーチサンダル、日焼け止めと入れていく。
「そんなのいいの?」
「いいの、いいの。週末海に行くからそれようなの。必要経費よ。ぱーっといきましょう。順平くんも何か欲しいものない?」
はあ?まじ?探偵業ってそんな感じで良いの?ってかんじ。
大体、スーパーでぱーっとって言ってもしれてるしなあ。
「とりあえず、飲み物があればいいです」
買い物袋を両手に抱えて、江島さんと一緒に所長の待つマンションの監視部屋に向かった。
打ち上げ禁止の浜が多くなったご時勢。 これがあれば、家庭で打ち上げ可能。 | ビーチサンダルはやっぱり 「クロックス」。 軽くて水の中でも脱げないし。 |
≪#7へ続く≫
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