2009年10月2日金曜日

第1話「探偵事務所の機密情報を奪還せよ」#7

鍵は江島さんが持っていて開けてくれた。
「こんばんは。差し入れです」
「やー助かるよ。ちょうどお腹がすいたところだった。」
「どうです?やつら」
「ああ、さっきみんな出て行ったよ。たぶん食事だから2時間は帰ってこないと思う。結局今日のところも収穫はなさそうだなあ」
と、江島さんの渡したコーヒーを開けながら所長が答えた。
「で、順平くんの方はどうだい?」
「いや、まだこれからなんですけどね。ようやくノートPCのセットアップが終わった感じで。」
「そうか。じゃ頼んだぞ。」
さて、江島さんから無糖のカフェオレを受け取りながらノートPCを開いた。
さてと、まずは、無線LANを調べてみるか?
無線局は、4箇所。一番電波が強いのは1つで後は微弱だ。
やつらが無線LANを使用しているのならばたぶんこの一番電波が強いやつだ。
「ん?これセキュリティかかってないぞ」


テレビをインターネットにつなぐには  
これがいいねえ。



これだよ。俺の欲しかったカフェオレ。
ノンシュガーで500ml。
出張の時、新幹線にはこれだね。


「どうした、順平くん?」
「いや、無線LANを調べてるんですけど、一番強い電波を出しているところのセキュリティがかかっていないみたいなんです。セキュリティかかってたら、いつまでかかったことやら。」
「で、どうなんだ、やつらのパソコンがみれるのか?」
「まだわかんないですけど、調べてみます。」
とりあえず、接続してみる。
接続に、認証に時間がかかったが、無事接続できたみたいだ。
IPは、192.168.0.12か。無線LANのルータは192.168.0.1か。
やつらがWindowsユーザと期待して、Windowsネットワークを見てみるか。
「お、ビンゴ。Server、akira、nagatsuka、bobbyの4台のPCが見える。」
「ボビーってやつらの1人がそんな名前で呼ばれてたな。こいつだ田中一志24歳ガタイのでかいやつだ」
所長が写真とプロフィールを見せてくれた。
「じゃあ、ここがやつらの環境かも」
「『Server』が共有ファイル置き場っぽいな。他は、クライアント使いで、空のプリンタアイコンしか見えない。あれ?『bobby』のPCはCドライブに共有がかかってるぞ。後で探ってみよう。先に『Server』の方だな」
『Server』にアクセスすると、ID、パスワードを聞いてきた。
だよなあ。パスワードクラックするツール探さないと無理かなあ。
とりあえず、IDはAdministratorだよな。パスワードは何だろう?
Administrator/Administrator?だめだ。
Administrator/Admin?これもだめ。
Administrator/Admin1234?あれ?反応遅い。お、入れた。
「やったー、入れたよ。フォルダが『脅しネタ』、『動画編集用』、『お客リスト』っていうのがある」
所長と江島さんがモニタの前に集まってきた。


「無線LANは危険」って思う人はPCLを使う手も。  
意外と速度が出るので、お勧め。
でも、まだ普及しないのか値段は下がらない。


無線LAN大好きな人向けの
1冊です。


≪#8へ続く≫
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